茅ヶ崎ではじめた、小さな循環の話
子どもが生まれる前の私は、新品のお洋服やお買い物が好きでした。でもその一方で、「捨てる」ということには、どこか少し罪悪感がありました。
子どもを授かったとき、「こんな汚れてしまった世界に、子どもを産んでいいのかな」と不安になったことを覚えています。そこから環境問題に興味を持つようになり、アパレル産業が環境へ与える負荷の大きさを知りました。大量に作られ、大量に捨てられていく服——その現実を知って、「これはまずいな」と感じたのが最初のきっかけでした。
そして同時に、子どもたちの未来のために、自分にできることはないかなと考えるようになりました。
子育てが始まって、わかったこと
実際に子育てが始まると、子ども服やおもちゃが想像以上のスピードで増えていきました。数ヶ月でサイズアウトしてしまう子ども服。気づけば使わなくなっているおもちゃ。「まだきれいなのに」そう思うものが、家の中にはたくさんありました。
ありがたいことに、おさがりをいただく機会もありました。メルカリやリサイクルショップも利用していました。でも、おさがりをうまく使いこなせなかったり、おさがりをすることに気を使ってしまったり。メルカリで売るのも買うのも、常に携帯を見続けていることに疲れていました。
もっと気軽に、もっと自然に、近くに暮らす人同士で譲り合えたらいいのに——そんなふうに思うようになりました。
そして次第に、「地域の中で循環すること」そのものにも、大きな意味を感じるようになりました。近くに住む人同士だからこそ、必要なものを必要なタイミングで譲り合いやすい。子育て中の忙しい毎日の中でも、無理なくやりとりできる良さがあると思ったんです。特に大きかったのは、「効率のよさ」でした。梱包して発送して、送料をかけて全国へ送るより、近くに住む人同士で譲り合えた方が、手間もコストも少ない。それって、昔のご近所付き合いに少し近いのかもしれない、と感じていました。
茅ヶ崎で、はじめての交換会
そんな中で始めたのが、茅ヶ崎での小さな子ども服交換会でした。会場は、いつもお買い物をしていたエコライフゆたかのレンタルスペース。少ないママ友に声をかけ、口コミで来てくれたのは10組ほどでした。
「こんなイベントがあって嬉しい」「交換会だけじゃなくて、交流の場になった」——そんな声をたくさんいただきました。共感してくれたママ友たちが、服を集めてくれたり、声をかけてくれたり。
そのとき感じたのは、循環したのは服だけじゃなかった、ということでした。たくさんの「ありがとう」という言葉や、「またやろう」と言ってくれたママたち。口コミで広げてくれた方々。そして何より、「自分が欲しかったサービスが形になった」と感じられたこと——それが、続けていきたいと思えた理由でした。
交換会を続ける中で、エコライフゆたかさんが在庫を軒先で常設することを提案してくださるなど、嬉しいサポートもありました。junkan chigasaki を始めた頃には、そんな未来は想像していませんでした。夫も、交換会の際は子どもを見ていてくれたり、ロゴを作ってくれたりと、最初から自然にサポートしてくれました。ひとりでは、ここまで続けてこられなかったと思います。
junkan chigasaki が、今の私にとって
今の私にとって、junkan chigasaki は単なる交換の場ではありません。地域を少し豊かにしてくれるもの。ママたちが安心して子育てできる場所。そして、日常の中にちょっとした優しさや喜びが生まれる場所です。
おうちに眠っていたものが、また誰かの日常の中で活躍していく。そんなやさしい地域循環を、これからも茅ヶ崎から少しずつ広げていけたら嬉しいです。